ストレス発散には泣くことが効果的!涙に隠された驚きの効果とは!?

最近、どんなことで涙しましたか。また、泣いた後にどんな気持ちになりましたか。涙の理由は、「成功の喜び」「失敗の悔しさ」「大切な人との別れ」等、人それぞれです。なかには、「感動」したことによって涙する人もいます。

色々と考えて調べてみると、“涙を流す”ことは、本当に不思議なものだと考えさせられます。東邦大学医学部統合生理学教授・有田秀穂氏によると、人が流す涙は3種類に分類されるそうです。

ひとつ目は、ドライアイ防止や角膜保護のために常に分泌される“基礎分泌の涙”。ふたつ目は、玉ねぎを刻んだ時や目にゴミが入った時に防御のために出る“反射の涙”。そして、みっつ目が、悲しみや感動で流す“情動の涙”です。

“情動の涙”には、その時の高まっている感情を抑え、心身をリラックスさせる力が秘められています。いったいなぜ、涙にそのような力があるのでしょう。

その秘められた力を知るためには、まず、人が生きていく中で出会うさまざまな体験と、涙の変化について知ることが大切になります。

人が初めて涙を流して泣くのは誕生時ではなく、1歳位からだといわれます。その理由は、空腹や、オムツが濡れたことを周囲の大人に伝えるための手段であり、不快感を解消する為に泣くようになるのです。

さらに中・高校生になると、プライドが傷つけられたり、悲しみに耐えられなくなったりした時に感じる“心の重圧”を、悔し涙や悲しみの涙で解消するすべを自然と身につけるようになるのです。

ところが、大学生や社会人になると、社会的にそれらの涙を人前で流すことが許されにくい状況になります。こうした変化から、“感動の涙”や“共感の涙”といった“情動の涙”を流す機会が増えてくると考えられます。

例えば、勝負に負けた時の悔しさを思い出し、それを乗り越えた時に喜びと解放感に満たされたときに流す涙には、その当事者も、見ていた人もその道のりを疑似体験することで、自分の体験と重ね合わせて心が解放されている可能性を秘めているのです。

ストレス発散できない!ストレスが溜まるとすぐ泣いてしまう

ストレス発散できない!ストレスが溜まるとすぐ泣いてしまう

日常生活を送る中では、涙を流すということはあまりないかもしれませんが、勝手に涙が溢れ、流れ出てしまうことがあります。

自分の意思とは関係なく流れる涙には、自分自身の感情の起伏が激しくなったり、人間関係を築くことができなくなったりといった情緒不安定な状態が強く現れたと考えることができるでしょう。

また、涙が止まらない理由には、感受性の豊かさも関係しています。特に中・高校生といった思春期時代を振り返ってみると、些細なことでもよく泣いていたという経験を持っている方もいることでしょう。

しかし、青年期、中年期、壮年期と時代を経てくると、感受性だけでは片付けられない複雑なものが絡み合ってきます。いつもと同じように仕事をしていても、仕事の帰り道にふと気がつくと涙が出てしまうことや、一度涙が出ると止まらないといった経験はなかったでしょうか。

目を守るための涙を除き、涙は感情が高まった時に出てくることが普通ですが、時として、理由もなく涙が止まらないことがあります。周囲から見れば何事かと思われるかもしれませんが、涙が出ることは悪いことではないのです。

涙は素直さや感受性の強さを示し、ストレス等々の感情から、自分自身を守るための反応と言えるからです。こうした現象は、精神状態のバランスを整えるために必要なことと認識しておくとよいでしょう。

勝手に流れてしまう涙以外でも、泣くことはストレス解消になります。悲しい時に思い切りなく泣くと気持ちが落ち着いたり、感動する映画を観て泣いた後に気分がスッキリしたりするのはそのためです。

泣くことは効果的なストレス発散方法!どうして泣くことがいいの?

泣くことは効果的なストレス発散方法!どうして泣くことがいいの?

泣くことと、ストレス発散。一見、関わりのないような2つの間で何が起こっているのでしょうか。そのメカニズムには涙を流す時に、自分自身の意思とは関係なく“交感神経”と“副交感神経”という自律神経の働きに関係があるのです。

交感神経は、昼間の活動や緊張している時などに優位に働く神経で、脈拍や血圧が高くなったり、集中力が増したりする神経です。また、副交感神経は、眠っている時やリラックス状態の時に優位になる神経のことをいいます。

このことから、ストレスが発散されてリラックス状態の時に発動する副交感神経が優位にある方がいいのではないかということがわかります。特に興味深いのが、眠ること以外に副交感神経へとスイッチを切り替えるための方法として“情動の涙”を流すことが有効である点です。泣いた後は、ぐっすりと眠った時のようにスッキリするという経験したという方もいることでしょう。こうした背景には、こういったメカニズムがあったのです。

涙を流すことは、ストレス解消のために人間に備わったとても便利な機能です。ストレスが溜まってきたなと感じれば、ランニングやウォーキング、カラオケ等々と同じように、涙を流すことがリフレッシュ方法のひとつとしてあげることができるのです。積極的に活用していきながら、自分自身と上手に付き合っていくといいでしょう。

ただ、人は自由に涙を流せるわけではありません。どちらかといえば、「泣くことを普段から堪えて生活する」というような考えのもとに生活を送ってはいませんか。そこで、上手に涙を流すオススメ方法をご紹介したいと思います。

泣いてスッキリストレス発散!おすすめの方法は?

泣いてスッキリストレス発散!おすすめの方法は?

涙を流すことが身体健康につながることはわかっていても、涙は簡単に流せるものではありません。社会生活を送る私たちにとって、涙を見せてはいけない場面もあるでしょう。そこで、効率的でスマートにストレスを解消するための方法として、いくつかご紹介します。

1)泣きたい時には個室に駆け込む

涙を我慢すると新たなストレスを生み出すことになりますので、辛いことや悔しいこと等があった時は感情のままに思い切り泣くことにしましょう。

しかし、人前で泣くことを避けた方がいい場合も多くあります。そのような場合は、その場所から離れ、個室などの誰もいない場所で思い切り泣いてみると良いでしょう。

2)泣く時は夜がオススメ。特に、余裕のある休日前が最適。

涙を流すのは1日を終えた夜、特に休日前の夜がオススメです。一週間の仕事を終えた時、イライラやモヤモヤとした気持ちが噴き出すものです。

そうして溜まってしまった気持ちを余裕のある休日前夜に洗い流すことによって、すっきりとした気持ちで休日の朝を迎えることができるでしょう。

3)ストレス解消には、涙の量は関係ありません。

ストレス解消のためには、副交感神経が優位に働く状態へと切り替える必要があります。流す涙が少量であっても、それは副交感神経に切り替わった証拠です。号泣する必要はないので、泣けないからといって気負わず、少しだけでも涙を流してみましょう。ポイントは、涙の量ではなく副交感神経に切り替わることです。

4)共感しやすい素材を準備しましょう。

“情動の涙”は共感がなければ流れません。映画やドラマ、小説や音楽でも感情移入しやすいものがオススメです。「いつみても、ホロリと泣いてしまう」という素材を見つけておいて、気軽に活用できるようにしておくと良いでしょう。

5)誰かと涙を分かち合う

ひとりの方が涙を流しやすいかもしれませんが、同じ境遇を持ち合わせたもの同士が、その心境を分かち合うことで、よりスッキリとする場合があります。時には恋人同士や親しい友人知人とともに、感動的な映画を共有して、涙を流してみてもいいでしょう。

日常生活の中で行動することができるものを紹介してきましたが、こうしたことは、自分自身が周囲の人に勧めることができる内容にもなるでしょう。

とは言え、家族にまだ幼少の子供がいる場合、上記のような内容を行動するように勧めようとしても、なかなかうまくいかない場合があります。少し冷たく感じることかもしれませんが、子供は泣き止むまで泣かせておくくらいの気持ちで、見守る体制を整えておく方法も有効です。なぜなら、思いきり泣くことで、ストレスを解消できたら、自然と泣き止んで、自分で落ち着けるようになることも可能と言えるからです。

楽しみながらストレス解消!読書や映画を趣味にしてみよう!

楽しみながらストレス解消!読書や映画を趣味にしてみよう!

人によって泣きたくなるポイントは違うかもしれませんが、自分が思わずホロリと泣いてしまう作品に積極的に触れることで、楽しみながら、自然にストレスが解消され、心が軽くなる感覚を得ることもできます。

恋愛ものからヒューマンドラマ、大切な人との別れ、絆、夢、ハッピーエンドで追われる作品もあれば、そうではない作品もあります。小さい頃から知っているアニメーションも、今観ると思わず泣けてしまう可能性があります。

前に見たことがある作品でも、自分自身が置かれている状況や観るタイミングによって感じ方も変化しているので、見直してみることも効果的です。ものは試しに色々と観てはいかがでしょう。

1)映画「いま、会いにゆきます」2004年公開

全国東宝系にて公開された映画。亡くなった女性と残された家族のストーリー。当時、日本中で涙した人たちがいました。

2)映画「クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ戦国大合戦」2002年公開。

日本のアニメーション映画。大人の隠れたファンも多い名作。

3)映画「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」1998年日本公開。

大きなトラウマを抱えた青年の葛藤を描いたストーリー。観る人によって、ホロリとくるシーンが違います。アカデミー賞の脚本賞を受賞。

4)小説「この嘘がばれないうちに/川口俊和著」2017年発売

元々は小劇場のお芝居が小説化したもの。何気ない毎日に隠れている幸せを感じるようになるかもしれません。

5)小説「天使の卵 エンジェルエッグ/村山由佳著」1996年発売

複雑な人間関係の中で見えてくる人々の想いや気づきに胸がいっぱいになるでしょう。

 

忙しさからゆっくりと作品を観たり、読んだりできない時もありますが、そんな多忙な時だからこそ、感動の作品に触れて涙を流し、心をリセットして明日への活力を養ってみてはいかがでしょうか。

また、わずかな隙間時間を活用して小説を少しずつ読み進めることも、同様の効果を感じることができるので、お勧めです。

まとめ

涙を止める方法ばかりに気を取られることなく、涙腺が緩んで涙がでるうちに、ストレス発散を行って、そのものの解決の方向を見出してみてはいかがでしょうか。

涙が出なくなるほど心が不安定になってしまうと、ストレス解消どころではなく、原因不明の感情が大きく膨らみ、自分を追い詰めてしまいがちです。

そうなると、周囲の方からの言葉やアドバイスが全く耳に入ってこないといった現象まで引き起こし兼ねません。

自分自身で見て分かる現象であれば、深く気にすることはないかもしれませんが、普段出ないはずの涙が、突然に勝手に溢れてくる現象には、もしかしたら自分では気がつくことのできなかった心の疲れが蓄積されて現れてきている、身体からのSOSかもしれません。しかし、場所やタイミングを選ぶ余裕もなく、涙腺が崩壊してしまったかのように、涙が溢れて止まらなくなってしまうこともあります。人前に出ることが怖くて、恐ろしくて、胸が重くて、苦しくなる辛さを抱えてしまうこともあることでしょう。

また、寝起きでまだ何も考えられないのに涙が溢れてくることや、夜中に泣きながら目が覚めてしまうこと、仕事中にも関わらず突然涙が溢れてくる…というように、どのタイミングで涙が溢れてくるか分からない状況もあります。

こうした現象が現れた時には、無意識のうちにストレスを抱え込んでしまっている可能性があります。心と身体とのバランスが崩れ、限界が近いこと涙を通して知らせてくれていると受け取ることができるのではないでしょうか。

深夜は一度も目覚めることもなくぐっすりと眠り、朝はいい気分で起きる。そういう生活を取り戻すためにも、親しい友人に話しを聞いてもらうことから始め、意識的に涙を流してみることでストレスを発散し、心と身体のバランスを整えてみてはいかがでしょうか。

泣くことは、とっても手軽なストレス解消法と言えるのです。

この記事を書いた人

飯田一生

飯田一生

1980年11月、千葉県生まれ。

1999年4月、建築設備業(空調設備・給排水衛生設備・修理、保守管理)の会社に入社。在籍中は、現場監督・営業職・社内経理等を担当。専門技術者として経験を積む。

2010年4月、民間の社会教育団体に入所。前職の経験を活かしつつ、”心の働かせ方”について学ぶ。さらに、「心の働かせ方・考え方」に関するセミナーを全国約1,200会場、講師として経験する。同時に、企業向け情報誌の執筆や経営者を対象に心の経営指導にも従事した。

2017年6月、これまでの経験を活かしつつ、多くの方々と共に”心”の勉強をしていく為の場所として「NextStage(ネクストステージ)」を立ち上げる。現在の活動拠点は、神奈川県三浦市、千葉県南房総市、熊本県菊池郡に置いている。また拠点に関わらず、連絡を受ければ全国何処にでも行動する瞬発力をもって、活動展開をしている。

HP:https://nextstage-iida.amebaownd.com